2012年3月23日、グーグル検索のロゴがフアン・グリスの生誕125周年を記念して「フアン・グリス」仕様に変更されました。フアン・グリスは、スペインに生まれ、フランスのパリで活躍した、キュビスムの画家と知られています。
フアン・グリスの実践していたキュビスムとは、20世紀初頭にパブロ・ピカソとジョルジュ・ブラックによって創始され、多くの追随者を生んだ現代美術の大きな動向です。この画法は、それまでの具象絵画が一つの視点に基づいて描かれていたのに対し、いろいろな角度から見た物の形を一つの画面に収め、ルネサンス以来の一点透視図法を否定したものです。
フアン・グリスは、マドリード出身。同地で美術を学び、1906年にパリに出る。ピカソとブラックのアトリエの近くに住み、大きな影響を受けて、キュビスムの絵画の制作をはじめました。
その作風は、カラフルな色彩をもっており、形態も、分析的キュビスムや総合的キュビスムの理論に沿っていると思われますが、比較的明確な形態で、いずれの作品も何が描かれているかわかりやすいものであるといいます。
今回のグーグルロゴは、そんなフアン・グリスのキュビスム絵画をイメージしたものとなっており、カラフルな色彩でギターやヴァイオリンなどの楽器を1つのロゴに押し込めたようなものとなっています。また、ロゴにカーソルを合わせると「フアン グリフ 誕生 125 周年」という文字が浮かび、クリックすると「フアン グリス」というキーワードの検索結果が表示されます。
3月23日は、一般人には難しいとされるピカソの影響を受けた画家、フアン・グリスの誕生日でした。