グーグルが電脳メガネを開発中であることは先日お伝えしましたが、それを超えるような技術の実現もそう遠くないのかもしれません。
IBM(アイビーエム)といえば、コンピュータ関連のサービスおよび製品を提供しているアメリカの超巨大企業ですが、そのIBMがなんと、信じられないような未来予測を発表し話題となっています。その予測とは、「5年以内には、心で制御・操作できるコンピュータが市場に出てくる」というものです。
考えたことをコンピュータが読み取って、思ったとおりに機械が動くというのはSFだけの話でしたが、実際には実現に向けての研究が着々と進んでいるようです。
この予測は、IBMが発表した「Five in Five」というレポートの一部に記されている未来予測で、このほかにも「2016年までにはパスワードが消失しているだろう」という予測がされていました。予測によると、これまで文字や数字などの複雑な方法で考えをアウトプットしていましたが、この技術の導入によって思ったことがそのままアウトプットできるようになるだろうとされています。
すでに、アップルの「Siri(シリ)」を含めて、マイクロソフト、グーグルなども音声認識ガジェットを開発しています。また、アメリカの玩具メーカーマテル社は「Mindflex」という脳波を使った玩具を開発しています。
「Mindflex」は、頭に装着したヘッドギアによって脳波を計測し、心の状態を変化させることによって空気の噴出量を変化させボールを運ぶというオモチャです。さらにマテル社は、2012年に「Mindflex」の新バージョンを発表することが
IBMの予測では、これらの技術を使うことで2016年までにマウスを使わずに操作ができるパソコンが登場する可能性があると指摘しています。
これ以外の予測には、生体認証によるバイオメトリクスセキュリティの研究によって先ほど挙げたパスワードの消失、本当に欲しい物の広告メールだけが届くことによるスパムメールの消失(新しいスパムメールの誕生とも言える)、モバイル技術の進歩によって富裕層と貧困層間のモバイルデバイド(情報格差)の消滅、人間の歩いたエネルギーで都市を動かす技術の登場などを指摘しています。
あと5年で、ここに挙げられた技術のどこまでが普及するのか分かりません。しかし、もしかすると多くの人が悲観するほど未来は悪いものでなく、むしろ明るいものなのかもしれません。