ベルギー第3の都市、東部リエージュで13日、クリスマスの市場が立つ市中心部の広場に男が手投げ弾を投げ込み、銃を乱射する事件が発生しました。当局によると、犯人を含む6人が死亡、122人が負傷しました。犯人は自殺したとみられています。
地元当局の報道官によると、死亡したのは15歳と17歳の少年と、75歳の女性。このほかにも、生後18ヶ月の女児が同日深夜、搬送先の病院で亡くなりました。警察は、死者がさらに増える恐れもあると述べました。
犯人とされているのは同市在住の33歳の溶接工、ノルディーヌ・アムラニ容疑者で、高架歩道から手投げ弾3個を投げ込んだ後、発砲したということです。警察は単独犯だったとの見方を示しています。銃2丁と手榴弾をかばんに入れて自宅を出ていたとされいます。
地元紙によると、男はかつて大量の大麻栽培や1947年式カラシニコフ自動小銃(AK-47)を含む銃12丁と9500個の銃部品を所有で有罪となり、3年余り服役したが条件付きで釈放されていました。これらのことから警察は「テロではない」との見方を示しており、動機を調べています。
事件を受けて、国王アルベール2世はパオラ王妃とともにリエージュを訪れ、地元市長、知事や救急隊員らと会談をしました。ディ・ルポ首相も同市へ向かっており、英国のヘイグ外相は、「この攻撃を強く非難する」との声明を発表しました。