以前にご紹介した水滴にさまざまなものを映し込んだアート写真に似ていますが、今回はシャボン玉に風景を映しこんだポップなアート写真です。
観光スポットの景色に背を向けることで見えてくる素晴らしい景色をご覧ください。
これらの写真を撮影したのはアメリカ、フィラデルフィアで活躍する写真家のトム・ストームさん。彼がこの「シャボン玉写真」の撮影方法を発見したのは5年前に休暇で訪れたアイルランドです。
彼は、たまたま道でシャボン玉が映り込んだ写真を数枚撮影し自宅に帰りました。その写真の中に映りこんだシャボン玉に風景全体が映り込んでいることに気が付きました。
彼は数ヵ月後にはポーランドに移り住み、世界中のあらゆる風景を撮影するという個人的な使命感に駆られていました。
それからは友人の助けも借りて世界中のさまざまな国や場所を巡り、この「シャボン玉写真」で風景を収め続けています。
ニューヨーク、タイムズスクエア
こちらの写真はシャボン玉に反射した風景をもう1つのシャボン玉に写しこんだもの。風景が二重になっているのが分かります。
トムさんは、最高の1枚を撮影するために数百~数千枚の写真を撮影することもあるそうです。しかし、天候が悪くなり風景が映り込まなくなったりした場合には挫折しそうにもなるそうです。
ピサの斜塔を撮影に行った際には1日中雨が降り、唯一撮影できたのは傘をさしながら自転車に乗る人々だけだったそうです。
それでもトムさんは「この世界の人々や場所には、まだまだ多くの驚きと冒険に満ちており、そして私はその”素晴らしさ”を分かち合うのが大好きです」と語りました。