健康に気遣う人の多くは、農薬を用いて栽培された野菜よりも、多少値段が高くても有機栽培された野菜を好んで買っています。ところが最新の研究によると、有機栽培の作物だからといって決して健康に良いとはいえないようです。それどころか、自然破壊を招く可能性すらあるようです。
スタンフォード大学の研究者が有機栽培作物と非有機栽培作物を237点比較して研究した結果、有機栽培作物の栄養価が高いとはいえないことが分かりました。
この研究では、作物に含まれる栄養価だけでなく作物に含まれる細菌や残留農薬についても調べられましたが、全てが許容量だったといいます。
有機栽培作物と非有機栽培作物の栄養価に違いが生まれない理由は、作物の栄養価は、農薬の有無よりも天候、収穫時期による熟し具合、品種などに大きな影響を受けるためだといいます。
この結果から自然派で健康志向の人は、「栄養価に違いがなければ、農薬の少ないほうを選ぶべき」と考えがちですが、環境を考えるとそうとも言えないようです。
オックスフォード大学の研究者によれば、有機栽培作物は非有機栽培作物に比べて同じ耕作面積あたりの収穫量は少ないにもかかわらず、より土壌を汚染することが分かったといいます。
農薬を大量に使うことは土壌汚染を起こす原因となりますが、逆に少なすぎても環境に負荷をかけるようです。”有機野菜”というラベルが、環境や健康に良いことを保障するわけではないようですね。
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