年齢や障害などによって車椅子に乗っている人は多いですが、これまでの車椅子では平坦な道しか移動することができないため、車椅子の利用者はアウトドアなどをすることはできませんでした。ところがアメリカでは、そんな車椅子利用者でもアウトドアができるように全地形対応の車椅子「Action Trackchair(アクション・トラックチェアー)」が開発されました。
「Action Trackchair」は、アメリカ・ミネソタ州に暮らすティム・スウェンソンさんが製造している車椅子です。息子ジョンさんが自動車事故によって下半身が麻痺したことで、この突拍子もないアイデアを思いつきました。
「Action Trackchair」は電気で駆動する電動車椅子で、最高時速5マイル(約8km)での走行が可能で、一度の充電で8マイル(約13km)の距離を移動することができます。また、タイヤ部分はキャタピラーになっており岩場、泥、砂、水の中でさえ走行することができます。
購入者の多くは、狩りを趣味としている人で、林や森といった野生動物が出没するような悪路にも十分対応できています。
これほどの機能を備えていることから値段は9000ドル(約74万円)と高額ですが、現在、アメリカ、カナダ、ノルウェー、オーストラリアなどで販売されており、近々イギリスでの販売も目指しています。
これまで車椅子利用者は、狩りなどのアウトドアをすることは到底できませんでしたが、この「Action Trackchair」ならどんな場所にも出かけることができそうですね。