この写真に写っているガジェットはUSBスティックにしか見えませんよね?実はこれ、コンピュータなんです。
ノルウェーのFXI technologies社は、たった21グラムという軽さのポケットに入るUSBスティックサイズのデュアルコアコンピュータのプロトタイプを開発しました。CPUには「ギャラクシーS II」にも使われているものを使っており、アンドロイドOSで起動するといいます。綿菓子程度のその軽さから、コードネームは「Cotton Candy」と名付けられました。
情報によると、「Cotton Candy」にはUSB 2.0コネクターとHDMI端子が付いており、テレビ、パソコン、携帯電話、タブレットなど、とにかく接続さえできればパソコンとして機能させることができるといいます。
例えば、マックやウィンドウズなどのOSが入ったパソコンに接続すると、OSは「Cotton Candy」をUSBドライブとして認識します。その後、ソフトが起動しパソコンを使いながら「Cotton Candy」のアンドロイドも同時に使うということもできるといいます。また、パソコンとアンドロイド環境の「Cotton Candy」の間でファイルが転送できるため、アンドロイドの開発者は開発をするのに利用することができるといいます。
もっと単純に分かりやすく言うと、「Cotton Candy」自体がデスクトップパソコンの本体のようなものであるため、理論的にはモニター、キーボード、マウス、「Cotton Candy」があるだけでパソコンとして機能させることができます。
この仕組みを使えば、パソコン周りのライフスタイルが激変する可能性があります。もしかすると、会社や学校、ネットカフェには、モニター、キーボード、マウスなどのサポート端末が置かれるだけになり、そこに「Cotton Candy」を接続すれば自分のパソコンを起動させることができるようになるかもしれませんし、サポート機能が備わっているスマートフォンやタブレットがあれば、そこに「Cotton Candy」を接続するだけで起動させることも可能となります。
FXI technologies社は、「Cotton Candy」の値段を200ドル(約1万5000円)以下にはしないとしていますが、パソコンやスマートフォン、タブレットに比べれば、それほど高い値段ではありません。また同社は、この「Cotton Candy」タイプのガジェットが、パソコンやスマートフォンに代わるデバイスとなる未来を期待しているといいます。
今後のコンピュータの形態は、これまでにないものへと急速に変化しているのかもしれません。