政府のツイッターアカウントを国民に任せるなど、ITに関して世界トップの先進性を誇るスウェーデンで、今度は「ファイル共有」を信仰するグループが、政府公認の宗教団体として正式に認可されました。
この「Church of Kopimism」(Kopimismの教会)という名前の宗教団体は、すべての情報の共有を”聖なるもの”とする思想を掲げており、情報には価値があり、コピーすることでその価値は高まると主張しています。
この宗教団体を設立したのは、2010年に「Church of Kopimism」を設立した学生のIsak Gerson氏。「Church of Kopimism」によると、これまで1年以上、スウェーデンの法律上の問題を突破して、正式に宗教団体として認可してもらうために活動してきたといいます。
「Church of Kopimism」の理事長Gustav Nipe氏によると、スウェーデン行政庁に認可してもらうために3回申請しており、2011年のクリスマス前に、めでたく正式な宗教団体として認可されたといいます。
「Church of Kopimism」は、「CTRL+C」と「CTRL+V」というコピー&ペーストのショートカットキーを宗教の神聖なシンボルとしています。
政府の認可によって「Church of Kopimism」は今後、政府の法的保護を受けることができ、政府支援や資金調達なども行えるようになるといいます。
スウェーデンでは、2006年にも著作権法の改正を唱える海賊党が誕生しており、2009年の欧州議会選挙では7%の投票を獲得、1議席を得るまでの組織となっています。
Gerson氏は「国家から認可を受けたのは大きな一歩。願わくは、訴追される恐怖なしでわれわれの信仰を実現できる日への一歩であってほしい」と述べています。また、「Church of Kopimism」には現在3000人のメンバーが登録しているといいます。