左:アップルのiPhone 右:サムスンのギャラクシー/やっぱり似すぎ!?
近日発売されると噂されている「iPhone5」を巡って、アップルとサムスンが熾烈な争いを繰り広げています。
サムスンはまだ販売されていない「iPhone5」について、ヨーロッパや韓国での販売禁止に向けて法的準備を進めているようです。
アップルは「タッチスクリーンだから」というレベルを超えて2社の製品は似ていると主張し、泥沼の法廷闘争が繰り広げられています
iPhoneの内部の部品をサムスンが提供していることから、サムスンにとってアップルは最大の顧客であるにも関わらず、サムスンがスマートフォンやタブレットなどで「ギャラクシー」シリーズを発売して以来、両社は9カ国にまたがって熾烈な法的戦争を繰り返してきました。
サムスンの幹部は「iPhone5」が韓国内で発売されれば、サムスンの持つワイヤレス技術関連の特許侵害にあたるためアップルを裁判所に提訴する計画があることを語った。また、サムスン側は、「移動体通信機能を外さない限り、アップルがiブランドの製品を当社の特許を使わずに販売するのは不可能だろう。長引く法廷闘争の中で、われわれはアップルに対する強い姿勢を崩さない」としているといいます。
逆にヨーロッパでの法廷闘争でアップルは、サムスンが発売している「ギャラクシー」シリーズが「iPad」「iPhone」のコピー品だとして権利侵害を主張しています。
今のところ法廷闘争はアップルのほうが優位に立っており、オーストラリアではサムスンがあらかじめ「ギャラクシー Tab 10.1」のデザインを3種類提出し、その中からアップルが許可する1つのモデルだけを販売するということで合意を成立させています。また9月には、ドイツにおける「ギャラクシー Tab 10.1」の販売差し止めに成功しました。これに先立って「ギャラクシー Tab 10.1」の販売をEU全域で一時的に禁止するという判決がドイツの裁判所で下されていましたが、その決定は覆されました。
スマートフォン市場では、サムスンの「ギャラクシー S II」は「iPhone4」よりも大画面で高速プロセッサを搭載していることから、マニアックなスマートフォンファンの心を掴みノキアを抜き去り大ヒットしています。
今後も続くであろう泥沼の法廷闘争は、知的財産権の扱いに関する難しさを表しています。