12月27日、ホンダはタイ中部アユタヤ県ロジャナ工業団地内の工場にあった新車1055台を、修理や改装することなく全てスクラップにする声明を発表しました。この工場にあった自動車は、先日タイで発生した洪水によって長期間水没していたものでした。
タイに進出している日本企業が集積するロジャナ工業団地は10月上旬に浸水、12月頃まで排水作業が進められていました。ホンダの工場は、現在も生産再開のめどは立っておらず、敷地内にあった完成した自動車も一時は屋根まで浸水しており、泥だらけになっています。
ホンダによると、浸水した新車をスクラップにすることで、洪水の汚水がかかった車や部品を再利用しないことを顧客にアピールする狙いがあるということです。被害総額は、販売価格に換算して約16億6000万円相当にのぼるとみられています。
今回スクラップにされる車種は「シティ」「ブリオ」などの小型~中型乗用車が中心となっており、1055台をスクラップにする作業は工場内で約1ヶ月かけて行われる予定となっています。