共感、協力、公平さ そして互恵。われわれは他人の幸せを思いやるという行為を、とても人間臭いものだと思いがちです。しかし人間と動物の行動が、モラルという面でいかに共通したものであるのか。フランス・ドゥ・ヴァール博士は、霊長類や他の哺乳類達の行動実験の様子をとらえた驚きに満ちた映像を通して明らかにします。
フランス・ドゥ・ヴァール博士は、霊長類や他の哺乳類達の行動実験から人間だけでなく動物にもモラルのようなものが存在しているといいます。
チンパンジーを使った実験では、見返りが少ないにも関わらず仲間と協調して作業を行っていることが明らかです。さらにゾウを使った実験では、仲間と協力するだけでなく仕組みを理解して新しい方法を編み出しています。
他にもさまざまな実験の例が挙げられ、それらから動物にも共感、協力、公平さ、互恵などのモラルが存在していることが分かります。
これらのことから、人間が考えている以上に動物にもさまざまな感情があり、思いもしないような行動をとることが分かります。非常に興味深い実験であると同時に、人間の本質を考えさせられる講演でした。