ノコギリエイ(ソーフィッシュ)とは、頭部から長く突き出たノコギリ状の吻が特徴のエイの仲間です。また、ノコギリザメとよく似ていますが別種です。
最近の研究で、このノコギリエイのノコギリ部分に恐るべき殺傷能力があることが明らかとなりました。上手く使えば、獲物となる魚を真っ二つにすることができるといいます。
これまでノコギリエイのノコギリ部分は、砂の中にいる獲物を感知したり、獲物となる魚や甲殻類を押さえ込むのに使われていると考えられていました。
しかし、オーストラリア・クイーンズランド大学のBarbara Wueringer教授の研究によると、ノコギリエイはノコギリ部分をセンサーとしてだけでなく、武器としても利用していることが分かりました。
動画をご覧になればお分かりのとおり、武器としては獲物に対してノコギリ部分の「ブンブンブン」と振り回して当てるということで、直撃すれば魚を一刀両断にするほどの威力を備えています。また、切る以外に獲物に突き刺すという使い方もします。
今回の研究では、ノコギリエイが魚から放出される微弱な電流を感知することに着目して実験が行われました。死んだ魚に微弱な電流を流すことで、ノコギリエイにあたかも魚が生きているかのように思わせたことで、このような攻撃行動を確認することができました。
素人からすると、ノコギリ部分をノコギリとして使っていないという学説の方が驚きです。それにしても、この「ブンブンブン」は、かなり凶悪なようですね。