絵を描くときには普通なら筆やペンを使いますが、稀に道具を使わずに描く人やロウソクを燃やしたススなど従来の道具を使わずに絵を描いていしまう人が存在します。今回は、木版を焦がすことで絵を描く技法「焼画」によって描かれたジュリー・ベンダーさんの作品をご紹介します。
古代エジプトやアフリカの部族によっても使われてきた木版や動物の皮革を焦がすことで絵をえがくという手法「焼画」は、近代になって優れた道具が誕生し、緻密な温度設定と安定した熱を維持できるようになったことで、このように精密なものが描けるようになりました。
ジュリー・ベンダーさんは、1980年に芸術に関する学位を取得しました。その後、2002年に「焼画」を発見してからは、「焼画」の研究と制作を独学で開始し、セピア色の美しく躍動感のある野生生物の絵画を作成してきました。