このカラフルな模様をした牛たちは、イタズラによってこのような姿になったわけではありません。中国雲南省のJiangcheng県にある村のお祭りでは、雄牛にカラフルで芸術的な絵を描く伝統的な行事が行われています。
色鮮やかに繊細で美しい絵が描かれた、なんとも言えない表情で歩く雄牛たちをご覧ください。
この不思議な儀式を行っているのは、中国雲南省にあるこの村で暮らす少数民族ハニ族の人々です。彼らによると、牛へのペイントには村に入ってきたトラを追い払うという効果があると言われています。
しかしこの理由と伝統行事、現在では牛に絵を描くことで芸術的才能を披露するための場を作ることの口実となっているようです。
今年参加したチームは総勢48チームで、参加者は中国だけにとどまらず、ラオス、ベトナムからも訪れました。
牛に描かれたそれぞれの絵柄には物語が存在しており、川をボートで下る絵や田園風景を眺める絵などが描かれています。
ハニ族は、基本的に農業を生活基盤の主体としている民族で、140万人の人口がいます。また、ハニ族のほとんどの人々は、自然、幽霊、魂、先祖崇拝を行っており、世界中の全てのものには魂が存在するという宗教観を持っています。