アメリカのIT企業マイクロソフトは19日、2012年4月から6月までの四半期決算を発表しました。傘下のインターネット広告会社が期待した収益を上げていないとして巨額の損失を計上したため、1986年に上場してから26年目にして初めてとなる最終赤字に転落しました。
マイクロソフトが19日に発表した2012年4月から6月までの四半期決算によると、売上高は統合ソフト「オフィス」や家庭用ゲーム機の販売が好調だったことから、前の年の同じ時期より4%増えて180億5900万ドル(1兆4200億円)となりました。
しかし、2007年に買収したインターネット広告会社「アクアンティブ」が期待した収益を上げていないとして、買収金額に相当する62億ドル(鵜悪4800億円))を損失として計上したことから、最終損益は4億9200万ドル(約380億円)の赤字となりました。
マイクロソフトが最終赤字に転落したのは、1986年に上場してから初めてのことです。
マイクロソフトはパソコンに依存してきた収益構造を見直し、今後はタブレット端末やスマートフォン向けの取り組みを強化することにしており、今年10月に予定している次世代の基本ソフト(OS)「ウィンドウズ8」の発売を巻き返しのきっかけにしたいとしています。
マイクロソフトのスティーブ・バルマーCEOは「今年は過去に例がないほど多くの主力商品を投入する予定で、これによってビジネスが好転すると考えている」とコメントしています。
長らくIT界で敵なしだったマイクロソフトも、ここにきて苦戦を強いられているようですね。しかし、今年に入ってから次々に新製品を投入しており、今後の巻き返しと展開が注目されます。