日本には、さまざまな素晴らしい芸術作品が存在しますが、海外サイトでは屁で戦う人々を描いた200年前の絵巻物「屁合戦」が、「まさにカミカゼ!!」と絶賛されています。老若男女が恐るべきおならの威力で戦っている様子は、一見ユーモラスで馬鹿げているように見えますが、実際には当時の日本の社会と政治の大変化に鋭く切り込んだ風刺が隠されています。
これらの絵巻物では、いろんな着物を着た男女がさまざまなスタイルで屁を放ち戦っている様子が描かれています。中には、馬に乗ったり壁の隙間から放屁したりしていますが、基本的には全てが同じ意味を示しているといいます。
この絵巻物の図案は、1603年~1868年における日本の江戸時代に描かれたものであり、海外から日本にやってきたヨーロッパ人の増加と対応して作成されました。ルネサンス期の画家や現代の漫画家がやるのと同じように、ユーモラスな図案と対照的に深刻な政治問題に鋭く切り込むための風刺がメタファーとして隠されています。
徳川幕府が統治していた当時、外国人やキリスト教徒は迫害されていました。17世紀中頃までは、オランダ東インド会社などの海外の貿易会社は、長崎の出島といった限られた場所での活動しか許可されていませんでした。また、この禁を破り日本へ侵入したヨーロッパ人は裁判もなしに逮捕されていました。
このコミカルな屁合戦は、江戸時代の終わりに向かって燃え上がった深刻な排外主義を描いたものとされています。しかし、徳川幕府の貫いた排外主義も、ペリーで有名な黒船の到来を皮切りに終わりを向かえ、開国することを余儀なくされました。
屁を放ちあって戦っていますが、この屁こそが排斥主義だと考えられます。そして最終的には、壁が破られ誰もが屁に翻弄されてしまっており、これが開国によって政治や社会が大きな変化を向かえ混乱する大衆を示しているのかもしれません。
非常にコミカルで馬鹿げた絵巻物ですが、とても深い洞察と問題提起が隠されていたようです。そして今の日本も、まさにこんな感じになっているといえそうですね。
英大衆紙「日本の屁合戦絵巻は当時の外国人嫌悪を描いたもの」(キリッ|誤訳御免Δ
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事大主義乙