どこからどう見ても、地球上の生物のようには見えませんが、彼らは間違いなく地球上に存在する生物です。ただし、「スケールワーム」と呼ばれる多毛類の動物で、日光が差し込まない1000m以上の深海に暮らしています。今回は、エイリアンよりもエイリアンらしいスケールワームをご紹介します。
これらのスケールワームは、体長が2cm～3cmほどの生き物で、40年前には知られていなかった生態系の中で生きている生物です。
彼らに光が当てられるようになったのは1970年代からで、技術の発展によって深海調査が行えるようになって初めて存在が確認されました。
スケールワームの暮らす場所は、熱水が絶えず噴きだす海底火山付近の噴出孔周辺で、そこには太陽とは隔絶された地球に依存する多様な生態系が存在しています。この生態系の生物の中には、海底火山から噴出する化学物質を取り込むことで生存しています。
この海底火山の噴出孔は、木星の衛星エウロパにも存在すると考えられており、かつて火星にも同じような環境があったため、スケールワームのような生物が存在していたかもしれないと考えられています。
スケールワームの中には、鋭い歯を持つものも存在しており、彼らは海底火山の噴出孔から噴きだした化学物質を糧に繁殖する菌を食べて生きていると考えられています。
エイリアンのような姿をしていますが、もしかすると現在のエウロパや、かつての火星にも同じような生物がいた可能性があります。そう考えると、スケールワームも、もしかするとエイリアンなのかもしれませんね。
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