日本では、接吻に着目した触覚コミュニケーションデバイスや一人でポッキーゲームができる変態的なシステムなどが開発されていましたが、シンガポールのAI(人工知能)研究者Hooman Samani氏は、長距離間の2人のキスを伝達できるメッセンジャーロボット「Kissenger(キッセンジャー)」を開発して話題となっています。日本のシステムはコンセプトこそ良かったですが、「Kissenger(キッセンジャー)」を見る限りさらなる改良が必要かもしれません。
キッセンジャーは、ウサギのような形のデバイスをしておりシリコン製の唇が備え付けられています。そして、このデバイスは遠く離れたペア機とリアルタイムの無線で繋がっており、双方向に情報を交換することができます。
仕組みは、片方のデバイスのシリコン唇にキスをすると、その刺激をもう片方のデバイスへ伝えて振動などによってキスの感覚を再現するというものです。
また、キス以外にも身振り手振りといったボディランゲージを伝達するためのガジェット「ミニサロゲート」というものも開発されています。こちらは、ボディランゲージを小さな人形の動作を介して伝え、遠距離にいる相手とその場の感覚を共有するためのシステムです。
キッセンジャーは、キスした瞬間ブーブーとよく分からない音が出ており、実際のキスの感覚とはかけ離れた感覚であろうことは見ているだけでなんとなく分かりますし、ミニサロゲートでは小さな人形の動きだけで自分の気持ちを十分に伝えられるとは思えませんが、触覚を伝えるという試みは面白いアイデアではないでしょうか。視覚や聴覚といった既存の情報以外の、触覚、嗅覚、味覚といったものの伝達方法の研究は、今後の展開が楽しみですね。