物理学者のブライアン・グリーンが超ひも理論について語り、11次元の世界で振動するごく小さいエネルギーの紐が宇宙にある全ての物質と力を生み出していると説きます。一般的に知られている3次元の世界や原子という粒子で構成された世界という常識が覆る、驚愕の最新物理学を学びましょう。
超ひも理論によると、我々が普段から慣れ親しんでいる3次元という世界以外にも、この世界には多くの次元が存在しており、理論的には11次元まで存在するといいます。
相対性理論では、1次元の織物、つまり2次元状の歪みを使って重力を説明していますが、これと同じように3次元に新しい次元を加えることで、世界を説明することが行われました。つまり、大きな世界では1次元や2次元でも、小さな世界にとっては3次元としてとらえるといいます。
そしてこの理論を進めていけば、世界は振動するエネルギーのひもで構成されており、ひもの両端はこの世界に結びついているといいます。また、重力は両端がくっついた輪状のひもであり、他の世界との間を行き来しているといいます。
しかしひも理論を駆使しても、過剰次元などに関して未だに説明できない問題が多くあるといいます。
ニュートン力学から相対性理論、さらにはひも理論、超ひも理論と世界の構造を説明する理論が生み出されましたが、そのたびに新しい疑問も生まれています。物理学とは、問題が解決すればするほど、それを超える多くの問題が生まれるものなのかもしれません。