作家の村上龍さんと電車から落ちたエフエム東京社員の延江さんが、毎週時事について語っているRVR。今回はカダフィ大佐の統治していたリビアの政権と官僚制度について語ります。
リビアの情勢に関して延江さんは、カダフィ大佐が一族や身内に利権をばら撒いて腐敗したことを指摘します。それに対して村上さんは、韓国の政治状況を例に挙げて、権力者になった途端に周りに集まってくるといいます。また、権限が大きいため、以前の権力者を徹底的に調べ上げて潰してしまう傾向にあると分析しています。さらに、アメリカの場合では、大統領が機構の中に自分の組織の人間を入れることで、前大統領の不正をチェックしているといいます。
しかし、日本の場合には官僚機構がそのまま続くため、「カダフィ政権に限らず、同じメンバーがずっと権力の座にあると必ずどこかが淀む」と言い、入れ替えができず腐敗が起こる可能性が高いといいます。
もちろん村上さんが言うように、官僚になる人間は基本的に優秀な人が多く、停滞することで腐敗起こるというのもあります。しかし、現在起こっている官僚に関係した国の問題は、ピラミッド型の官僚機構システムそのものが、状況の変化に対応できていないことに端を発しているように思えます。
大量生産・大量消費社会で機能した社会システムを、次の時代に合わせた新しいものに変える必要に迫られているのかもしれません。