ニューヨーク株式市場において8月9日、米電子機器大手アップルの企業価値を示す株式時価総額が一時、首位の米石油大手エクソンモービルを抜き、初めて米企業最大となる場面がありました。しかし、取引終了時には再びエクソンモービルが抜き返し、取引は終了されました。
ロイター通信によると、エクソンは3483億ドル(約26兆8000億円)で、アップル+が3467億ドルだった。このところの米株安基調の中で、好業績のアップルが高値圏にある一方、エクソン株は低迷していました。原油価格に下落によって、エクソンは最高値から10%程度低くなっているのとは対照的に、アップルはiPhoneやiPadなどのデバイスの販売が好調であることが、今回の”大事件”要因のようです。
この出来事は、これまで世界の経済を動かしてきた重厚長大産業から軽薄短小産業へのシフトを象徴するものだと考えていいでしょう。
アップルが10月に発売されると噂されるiPhone5や、それを追うグーグルやフェイスブックなどの新興企業を見れば、重厚長大の機械産業群を牽引してきたエクソンが首位の座を明け渡すのは時間の問題となっています。
将来、今回の出来事が時代の変化を浮き彫りにした象徴的な事件として語られているかもしれませんね。