最近売り出されているiPhoneをはじめとしたスマートフォンの性能は、かなりのレベルにまで向上しています。それは、通話機能だけに留まらず写真機能や動画機能にも及んでいます。
アメリカで行われた最新の調査によると、個人で撮影された写真や動画の4分の1以上がスマートフォンによって撮影されていることが分かりました。このことから、消費者にとっては従来からあった気軽に撮影できるデジタルカメラやビデオカメラの必要性がなくなってきていることを示唆しています。
この調査は、13歳以上、3300人のインターネットユーザーを対象に行われたもので、スマートフォンによって撮影された写真の割合は、前年の17%から27%と前年比10ポイント、44%の増加を記録しています。また、これに反比例してポイント&シュートカメラやポケットビデオカメラなどの売り上げは、前年比で10%~18%減少していることも明らかとなりました。
しかし、高価で高性能なカメラに目を移すとこちらは逆に12%~16%の売り上げ増加を記録しています。
アナリストによると、これらのデータから分かることは、消費者は手軽に写真や動画を撮影したいときにはスマートフォンで撮影し、特別なイベントなどの重要な場面では高性能なカメラで撮影するという”使いわけ”がされていると推測しています。
また、画像投稿サイト「Flickr(フリッカー)」によると、モバイルサイトへのトラフィック量が今年だけで2倍に増加しており、写真のアップロード数は過去2年で8倍になっていることが明らかとなりました。これらのことから消費者は、手軽に撮影できてインターネット経由でさまざまに使いたい写真は、スマートフォンで撮影している可能性が高いことも推測できます。
今後、スマートフォンの普及と性能の向上によって、カメラのあり方自体の変革が求められるかもしれません。