自身の生まれた日”誕生日”は、古くからめでたい日だとされてきました。しかし、最新の研究を考慮すればケーキに立てられたロウソクの火は慎重に吹き消さなければいけないようです。
200万人以上を対象に行った最新の研究によって、40歳以上の人は誕生日に心臓発作、脳卒中、転倒や自殺によって死亡する可能性が他の日に比べて高いことが分かりました。
女優イングリッド・バーグマンは1982年の自身の誕生日8月29日に亡くなっていますが、それは多くの人に当てはまるようです。
今回の調査では、60歳以上の人は自身の誕生日に死亡する確率が平均して14%でした。
また、心臓発作が起こる可能性は18.6%、脳卒中は21.5%増加していました。さらに自殺による死亡は34.9%、自動車に関連しない偶発的な事故死は28.5%、転倒による死亡の確率は44%増加しているといいます。
チューリッヒ大学のVladeta Ajdacic-Gross博士は、年齢を重ねるに従い誕生日の死亡リスクも増加するといいます。
誕生日に死亡する確率が上昇する理由として、ハートフォードシャー大学の心理学者リチャード·ワイズマン教授は2つの仮説をたてています。
1つ目は、誕生日にお祝いが行われるため、料理をたくさん食べることとなり身体に負担がかかり死ぬというもの。
2つ目は、プラシーボ効果によるもの。死にかけている人が、どうにか誕生日を迎えるものの、誕生日を迎えたことに満足して気持ちが途切れ死んでしまうという可能性です。
また奇妙な現象として、誕生日に自殺する確率が上がるのは男性だけに限ったものだといいます。このことから、誕生日に男性に多くの連絡を入れることで自殺を食い止められる確率が高くなるだろうといいます。
子供のころには待ち遠しかったですが、歳をとるごとに億劫となる誕生日。それは、誕生日が最後の日となるからなのかもしれません。