どんな医師も失敗することがあります。それなのに、医療の文化は失敗を恥ずべきものと否定してしまうため、医師は失敗について語ることも、そこから学ぶことも改善することもできない、とブライアン・ゴールドマン医師は述べます。医師としての長い経歴のなかからエピソードを語り、失敗について語ることを始めようと医師達に呼びかけます。
ブライアン・ゴールドマンは、野球の打率を例に挙げて、医師も同様に手術で失敗するといいます。失敗の例として、自身が診察した患者が再び瀕死の状態で病院に搬送され、最終的に亡くなってしまったという経験を語ります。このことから、医療における不健全な恥を捨てて、失敗から学ぶことの必要性を訴えます。
さらに、こういった医療ミスを隠蔽する要因は、医療システムの不備、急速な医学の進歩などだといい、失敗を共有するための新たな医療の定義が必要だといいます。
医者だからといって失敗しないということがないのは分かっていても、患者側からすると失敗したことのある人間に自分の命を預けるのは恐ろしいものです。医療ミス問題を解決するには、医者だけでなく患者の心構えも必要なのかもしれません。