現在、日本では磁気によって浮上して走行するリニアモーターカーの開発が進められていますが、このリニアモーターカーの原理を使って宇宙列車を作るプロジェクト「Startramプロジェクト」が存在するようです。また、この「Startramプロジェクト」は夢物語なのではなく、既存の物理学に基づいた現実的なものだといいます。発案者によると、20年後の2032年には、年間400万人が宇宙列車に乗って宇宙へ送り出されると予想しています。
リアル銀河鉄道は、果たして実現するのでしょうか。
このシステムは、現在あるリニアモーターカーの原理を利用し、電磁石を用いて秒速5マイル(時速約2万8800km)の速度で貨物カプセルを宇宙空間へと送るものだといいます。また、この宇宙列車は、最大積載量30万トンを誇り、1kgあたり40ドル(約3300円)以下で宇宙に物を搬送することができます。
貨物搬送用のシステムは建造費に200億ドル(約1兆6500億円)で10年以内に建造することができ、人間用のシステムは建造費に600億ドル(約5兆円)で20年以内に建造できるといいます。
上海のリニアモーターカー:このリニアモーターカーのデザイナーの1人が「Startramプロジェクト」の発案者の1人です
発案者の科学者たちは、この宇宙列車によって他の惑星から資源を調達でき、戦争や災害による被害から人間が逃れることのできる「セーフティーネット」としても機能するといいます。加えて、このプロジェクトは世界中の国が協力して行うべきであり、もし一国が独占して行えば軍事的に大きな問題になるといいます。
まるで夢物語のような話ですが、リニアモーターカーの普及と研究開発次第では、ありえなくもないかもしれません。ただどうしても、20年後に宇宙列車ができているとは考えにくいですが、発案者が言うように、世界中の国々が軍事力に振り分けている資源と能力を結集すれば出来そうな気もしますよね。