中国南部で、億万長者の男性が茹でた猫の肉を使ったシチューを食べた後、突如、謎の死を遂げたことを受けて、警察が捜査を開始しました。
2011年12月23日に中国・広東省で、ビジネスランチとして茹でた猫の肉を使ったシチューを食べた男性Long Liyuanさん(49歳)が、食後死亡したことが明らかとなりました。このとき、Longさんを含めて3人でと食事をしていましたが、警察はそのうちの1人である地方公務員のHuang Guang容疑者を、猫シチューに毒草を盛った容疑で逮捕しました。
警察によると、LongさんとHuang容疑者は金銭トラブルを抱えていたようで、この日もビジネス上の契約について議論するために食事をしていました。そして、Huang容疑者は料理に「ゲルセミウム・エレガンス」と呼ばれる植物を入れたことが疑われています。
「ゲルセミウム・エレガンス」は、東南アジアから中国南部に自生する植物で、世界最強の植物毒を持っていると言われるほどの猛毒植物。漢方医の方面では根を水洗いして乾燥させたものを「鉤吻」と呼び、喘息治療や解熱、鎮痛などに用いますが、東南アジアの山岳民族の間では自殺する際によく使われる植物です。
猫シチューを食べた3人は、シチューに仕込まれていた「ゲルセミウム・エレガンス」を食べたことで病院送りとなりました。しかし。毒草入り猫シチューを大量に食べたLongさんは、めまいや吐き気を催した後、心臓停止に陥り死亡したということでした。
LongさんとHuang容疑者の友人で、この日一緒に食事をしていた男性はメディアに対し、「猫シチューがいつもより苦かったためあまり食べなかった」と語りました。
当初、警察は不衛生な食品を提供した疑いでレストランの所有者を拘束しました。しかし、Longさんの家族は食中毒という単純な話に納得がいかず、10万元(約122万円)の懸賞金をかけて死の謎の追求をしていました。
結局、猫の肉が問題だったわけでなく毒を盛られたことでLongさんは殺されたようです。