22日、ノルウェーの首都オスロ中心部にある、首相官邸や官庁、大手報道機関が入った政府庁舎で爆発があり、その数時間後にオスロ郊外の島で男が銃を乱射し、警察によるとこれまでに合わせて少なくとも87人が死亡した。今後も死者はさらに増える可能性もある。
この事件の容疑者として逮捕された男とされる写真がインターネット上で確認された。
事件現場にいた男を見たという少年は「30代半ばぐらい。一見、親切そうな普通のノルウェー人警官にみえた」という。まるで80人以上を殺すように見えないこの男、人は見た目では分からないものだ。
男の写真は以下から
聡明で誠実そうに見える容姿をしていて、とても犯罪を起こすようには見えない。情報では男は反イスラム主義、国家主義の右翼思想に傾倒していたという。また当局は犯行は男が単独で行ったものだとして捜査を進めているという。
これらの写真画像は、男のものと思われるフェイスブックのページに掲載されていたもので現在アカウントは削除されている。
男は事件の6日前にツイッターで「One person with a belief equal to the force of 100000 who have only interests.」(一人の信念を持った人間は10万人の単に興味を持った人間の集団と同じ強さを持つ)というツイートを1つだけ残している。
これは功利主義者ジョン・スチュアート・ミルの残した「One person with a belief is equal to a force of 99 who have only interests.」( 一人の信念を持った人間は99人の単に興味を持った人間の集団と同じ強さを持つ)からの引用だと考えられる。
爆破直後の映像
自分の思想を他者に押し付けるための独りよがりな犯行と言ってしまえば簡単だが、この事件には急速なグローバル化に対する不安や問題、個人の偏った思想(民族主義や国家主義だけでなくあらゆるイデオロギー)への傾倒などが背景にあるのではないだろうか?
大切なのは中庸(バランス)であり、世界中で不安定な情勢が広がる中、今後もこういった事件は世界中で起こりそうだ。
亡くなられた方のご冥福をお祈りすると共に、怪我をされた方が一人でも助かるように心から願うばかりだ。