2011年9月に国際的なニュートリノ振動実験グループOPERAが発表した「ニュートリノが光の速度を超えて飛行した」という衝撃的な実験結果をめぐっては「タイムトラベル」の可能性に触れた報道さえ飛び交い、これまで世界中の科学者たちが支持して来た相対性理論がただちに否定されるかのような印象が持たれました。そこで、OPERA実験に参加する名古屋大学准教授の小松雅宏さん、OPERAと同じニュートリノ振動実験T2K実験に携わる高エネルギー加速器研究機構教授の小林隆さんを訪ね、実験の経緯や今後の検証についてのインタビュー映像です。
これまで、光よりも速いものは存在しないと考えられてきましたが、ニュートリノを使ったOPERA実験によってニュートリノが光よりも速い可能性が出てきました。そのことによって、これまで支持されてきた相対性理論が否定されるような考えまで登場していますが、必ずしもそうではないようです。また、実験の精度そのものにも疑問が持ち上がっており、今後、数年をかけて検証を進めることで、さらに詳しいことが分かってくる可能性があるようです。
今後、さまざまな研究機関によってこのニュートリノ実験が行われることによって、相対性理論だけではカバーしきれなかった新しい物理法則が発見されるかもしれません。