旭化成せんいは、世界に先駆けて実現に成功した伸び縮みする電線「ROBODEN」を2011国際ロボット展に出展しました。通常、ロボットの配線は、動きに合わせて余裕となる”たるみ”を持たせる必要がありますが、この伸縮する電線を使うことでロボットの動きにフィットする配線の実現が可能となります。
旭化成せんいは、スパンデックスという伸縮する繊維素材を使って、人間の身体にフィットさせて伸び縮みする繊維素材を開発しています。その経緯から、人間の皮膚が約1.5倍程度の伸縮性を持っていることが分かっており、そこから「1.5倍の伸縮性を持つケーブルを開発すれば、電子機器やヒューマノイドロボットの皮膚などの配線に使えるのでないか?」という考えに立ち、開発をスタートさせました。
「ROBODEN」は、電力線や信号線の様々なサイズがラインナップされており、USBタイプもあります。曲げやすく屈曲寿命も長いので、ロボット以外にも様々な機器に使うことができます。
東京大学の稲葉教授との会話の中で、ロボットが人の近くで動作するためには柔らかくなければならず、そのためには皮膚のようなものが必要となり、そのためには”外皮配線”が必要となるという話をしたそうです。そこから「伸縮自在な配線ができないか?」というアドバイスをもらったといいます。
すでに、アミューズメントやエンターテイメント的な使い方の提案も受けているそうで、今後もニーズに応じて対応していくということです。