アップルの「iPhone 4S」は、販売からたった3日間で400万台を売り上げる大ヒット商品となりました。「iPhone 4S」が売れた理由は、性能や話題性はもちろんのこと、顧客がその機能に対して値段が安いと思ったからに違いありません。しかし、本当にその値段は安かったのでしょうか?
イギリスでは499ポンド(約6万2000円)で売られている「iPhone 4S」を、バラバラに分解して1つ1つのパーツからコストを計算してみると、とんでもないことが分かりました。
皆さんが安いと思って買っていた499ポンド(約6万2000円)の「iPhone 4S」のコストは、実は112.89ポンド(約1万4000円)程度であることが分かりました。つまり本体のコストだけ見れば、販売価格の22.6%程度のものだということが分かります。
内訳を見てみると、カメラが10.98ポンド、ワイアレスアンテナが18.75ポンド、タッチスクリーンとディスプレイが23.09ポンド、ユーザーインターフェイスとセンサーが4.28ポンド、機械と電子部品が20.60ポンド、電池が3.68ポンド、メインコネクターとパワーマネージメントが4.49ポンド、メモリーが5.68ポンド、回路基盤が9.36ポンド、フラッシュメモリーが11.98ポンドとなっています。
製品の製造・販売には、さまざまなコストがかかるため、この価格だけを見て「ぼったくられているの!?」と思う必要はありません。ただ、これだけのコストの製品をブランド、デザイン、機能性、広告などによって付加価値を高め、買う側に「安い!!」と思わせたアップルの販売戦略は素晴らしいと言えそうです。