「風が吹けば桶屋が儲かる」ということわざがありますが、これは1つの事象の発生により一見すると全く関係の無いような思わぬ所・物事に対して影響が出ることの例えです。
「風が吹けば桶屋が儲かる」では、大風で土ぼこりが立つ→土ぼこりが目に入って、盲人が増える→盲人は三味線を買う(当時の盲人が就ける職に由来)→三味線に使う猫皮が必要になり、ネコが殺される→ネコが減ればネズミが増える→ネズミは桶を囓る→桶の需要が増え桶屋が儲かる、という連鎖が起こります。これらはカオス理論におけるバタフライ効果を端的に表している例ともいえます。
今回は、「風が吹けば桶屋が儲かる」のようにさまざまな事象が重なることで、多くの人間の怒りがとんでもない事態を巻き起こすアニメをご紹介します。
バタフライ効果の表現では、ある場所での蝶の羽ばたきが、そこから離れた場所の将来の天候に影響を及ぼすという内容です。
このアニメーション「Rage」では、蝶の羽ばたきによってマッチの火が消えたことにより連鎖的に人々の怒りが起こるような事態が巻き起こります。そして最終的には、時間と空間を超えて事象が続き地球が滅亡してしまうという予想もしなかった結末を迎えることとなります。
いろんなことを関連付けた面白いアニメーション作品ですが、「現代社会には怒りが満ち溢れており、このままでは地球が滅亡してしまう」という皮肉交じりのメッセージが含まれているといえます。ちょっと考えさせられる風刺の効いた面白いアニメ作品「Rage」でした。