コンピュータによって現実世界に情報を付加し、人間の知覚能力を強化する拡張現実感、AR。東京大学大学院の暦本純一教授は、この拡張現実感の概念を発展させ、人間の能力そのものを拡張する考え方、オーグメンテッド・ヒューマン、AHの研究を行っています。人間とコンピュータの一体化は、どこまで進んでいるのでしょうか?
東京大学大学院の暦本純一教授が研究している「オーグメンテッド・ヒューマン(AH)」は、「拡張現実感(AR)」をさらに進めたものだといいます。「拡張現実感(AR)」では、人間の感覚を拡張するだけでしたが、「オーグメンテッド・ヒューマン(AH)」ではコンピュータによって人間の身体能力自体の拡張が可能となります。
例えば、見ている文字の翻訳、見ている画像の検索、見ている顔情報の記録ができるメガネなどが研究されており、これは人間の”見る能力”を拡張・強化させようとする試みだといいます。
暦本教授は、今後、これらの研究を進めることで人間とコンピュータが一体となる究極のインターフェイスの創造を目指しています。この研究を見る限り、近い将来では人間とコンピュータの境界がなくなるのかもしれませんね。