フォード・モーターといえば「T型フォード」で自動車のロールモデルを生み出し、ビッグスリーの1つに数えられる世界を代表する自動車会社ですが、ここにきて昨年3000万台が販売された電気自動車市場への参入することが発表されました。
主にガソリン自動車を製造してきたフォードに、モーターで動く電気自転車を作ることはできるのでしょうか。
今回フォードが発表した「Eバイク」は、F1カーの技術を応用した磁気センサーを内臓しており0.01秒で反応するモーターを備えています。また、バッテリーはリチウムイオン電池でフレーム内部に収納されており、炭素とアルミニウムから成るフレームの重さは2.5kgと驚くほど軽く、一回の充電で50マイル(約80km)の走行が可能となっています。
車輪に組み込まれた”magneteostrictive”センサーによって0.01秒でモーターが反応します。車輪にセンサーを埋め込むのは世界初の試みです。
ディレクターのアレックス・ウェルケ氏は「我々は都市における重要な電動移動手段として”Eバイク”を開発しました」「より多くの人が短い距離には”Eバイク”を使って通勤してください」と語りました。
これまでの電動バイクの多くは、単にフレームにモーターと電池をくっ付けたものでしたが、「Eバイク」は電池がフレームに、モーターは前輪に組み込まれています。また、充電はコンセントからできるようになっています。
さらに、アップルの「iPhone」やサムスンの「ギャラクシー」などを自転車に装着することができ、ナビ、目的地までの距離、速度、バッテリー残量などを表示できるようになる予定です。(一番上の画像のハンドルの間にはギャラクシーがセットされています)
これらの技術の多くはF1カーからの流用だそうで、ここまでハイテクだと普通の電気自転車のように捉えられるものでもなさそうです。先進国で自動車製造が伸び悩む中、新しい市場へ向かった経営戦略は吉と出るか凶と出るか注目していきたいと思います。