イギリスの海外領土の一つであり、イベリア半島の南東端に突き出した半島に位置するジブラルタルには世界に類を見ない奇妙な空港が存在します。スペインとの国境付近にあるジブラルタル空港(ノース・フロント空港)は、世界で唯一道路を横切るように滑走路が設置されています。滑走路がビーチにあるバラ空港など、イギリスには奇妙な空港が多いのでしょうか?
ジブラルタル空港の存在する半島の面積は、わずか6.8平方キロメートルしかないため、このような構造の滑走路となっています。また、道路を横切るだけでは足りず、一部は海に突き出して作られています。
国境検問所とジブラルタル中心部を結ぶ道路は滑走路と平面交差しており、飛行機が離着陸する時は、道路側に設置された遮断機が降り通行禁止になります。この対航空機「踏切」は自動車だけでなく自転車・歩行者も通行可能です。
この問題の解消に向けて、立体交差のための新設道路およびトンネルの建設を行っており、当初は2009年完成予定でした。しかし、工事遅延のため2010年または2011年を完成予定となっています。
この空港はそれほど交通量が多くはなく、イギリスとの間で週30便程度が行き交っています。