長崎県佐世保市の九十九島水族館(愛称・海きらら)のイルカたちがジャンプして空中でキャッチボールをする際、鳴き声でタイミングを合わせていることが水族館と常磐大(水戸市)の共同研究で明らかとなりました。群れで泳ぐイルカたちも、水中で「いっせいのーで」なんていう掛け声を掛け合っているのかもしれませんね。
今回の研究で判明した曲芸をする際にもイルカ同士がコミュニケーションを取ることが確認されたのは世界初だといい、イルカの高い知能がまた一つ明らかになりました。水族館は今後も大学などの研究グループと「イルカの知能」の調査を続けるといいます。
「海きらら」で一番人気のイルカショーで、最大の見せ場が「ジャンピングキャッチボール」。この技では、ハンドウイルカのナミとニーハ(いずれも7歳のメス)が同時にジャンプし、ナミが空中でくわえたボールを投げ、ニーハが口で受け止めます。
水族館のイルカトレーナーの駒場昌幸さん(43歳)と知人の中原史生・常磐大教授が昨年度から、イルカプールに水中マイクとビデオを設置し、音と動きの関連を調査したところ、ナミがボールを投げる際に「ピュイ」という鳴き声を出した場合のキャッチボール成功率は、鳴かなかった場合の約3倍だったことが分かりました。
恐るべきコミュニケーション能力を有するイルカですが、練習中はやっぱり「ファイトー、ファイトー」みたいな掛け声を掛け合っているのかもしれませんね。