神出鬼没でその機敏な動きから多くの人を恐怖に陥れているゴキブリですが、カリフォルニア大学バークレー校のバークレーロボティクス研究所が、その消えるような動きの謎を解明しました。ゴキブリは、高速移動中に驚くべきアクロバットをやってのけていたようです。
ゴキブリの動きをスローモーションで撮影した結果、ゴキブリは高速で逃げている最中に棚のふちに後ろ足を引っ掛けて、回転することで棚の後ろ側に移動していることが解りました。この研究結果は、ゴキブリの”消える”動きをトボットで再現するための研究の中で明らかになったものです。
ゴキブリを人間の大きさとして考えると、時速320kmほどの高速移動中にこの離れ業をやってのけていることとなります。また、この”消える”動きは、ゴキブリだけでなくトカゲやヤモリにも見られる行動です。
このようなアクロバットをできる秘密は、ゴキブリやトカゲの足にある小さな毛が関係しており、毛が無い場合には棚のふちに足を引っ掛けることができず落ちてしまいます。
このアクロバットな動きによって、ゴキブリは棚の裏側に移動してもエネルギーの75%を維持することが可能で、スピードを殺さずに逃げることができます。また身体には体重の3~5倍の重力がかかっており、これは人間がバンジージャンプで最下点に到達した際の重力と同程度だといいます。
これまで解らなかったゴキブリの動きがまた1つ解明されました。この研究から得たデータは、今後のロボット技術に応用されるとのことです。