ドイツのスポーツ用品大手アディダスは、今夏売り出す予定だった「足かせ」付きスニーカーのデザインに批判が集中したことを受け、18日に発売中止を発表しました。
問題のスニーカーは「JS Roundhouse Mid」という商品で、足首の部分にゴムでできた足かせ型の飾りが付いていました。同社が14日、交流サイト「フェイスブック」に掲載したところ、奴隷制度を連想させるとの批判が相次いだといいます。
スニーカーの新商品情報などを扱うサイトには「この商品にOKが出た時、その場に有色人種がいなかったことは明らかだ」との書き込みがありました。ほかのサイトでは「アディダスの新作を見て凍りついた」という声も寄せられました。
同社は「デザイナーが風変わりな発想を打ち出しただけで、奴隷制度とは無関係」と弁明したうえで、「このデザインが皆さんの気分を害したのであればおわびする」として、発売を見送る方針を明らかにしました。フェイスブックの記事も、同日取り下げました。
2000人以上の人々がデザインについて「不快」で「無知」なものだと批判
アディダスの発表前には、米黒人指導者のジェシー・ジャクソン氏も「黒人が一人前の人間とみなされなかった不名誉な歴史を商品化しようとする試みは不愉快でおぞましく、無神経だ」との声明を発表していました。
奇抜すぎるデザインもさることながら、脱ぎにくそうで機能的にも問題があると思われるこのスニーカー。アディダスのデザイナーもなかなか挑戦的ですね。