2012年5月4日、ストリートアートの先駆者として知られるキース・ヘリングの生誕54周年を記念して、グーグル検索のロゴデザインが「キース ヘリング」仕様に変更されました。今回のデザインでは、キース・ヘリングのポップアートを思わせる人間がGoogleを形作っているものとなっています。
キース・ヘリング(1958年5月4日 – 1990年2月16日)は、アメリカの画家であり1980年代アメリカの代表的芸術家として知られています。シンプルな線と色とで構成された彼の絵は日本でも人気があり、キースの作品をプリントしたTシャツがユニクロなどから販売されるなど広く知られている。
その生涯は、ペンシルベニア州リーディングに生まれたことに始まります。1980年にニューヨークの地下鉄構内で使用されていない広告掲示板に黒い紙を張り、その上にチョークで絵を描くというサブウェイ・ドローイングと呼ばれる活動を始めました。そのシンプルな線でリズミカルに書かれた絵はニューヨークの通勤客の間で評判となり、キースの名が知られるようになりました。
その後、ニューヨークの画商トニー・シャフラジの支持もあり、数回の個展を開催して知名度を上げ、ニューヨークのマンハッタン、シドニー、メルボルン、リオデジャネイロ、アムステルダム、パリなどで壁画を製作するなど公共空間での活動を多く行うようになりました。ベルリンでは、ベルリンの壁の有名なチャーリー検問所の壁に絵を描いています。
ジャン・ミッシェル・バスキアやアンディー・ウォーホルとも親交が深かったヘリングは、社会貢献活動を多く行ない、エイズ撲滅活動や恵まれない子供たちへの活動で知られています。特にキース自身がHIV感染者だったこともあり、作品を通じてエイズ感染を防ぐメッセージを出すなどし、エイズ撲滅活動に積極的に関わりました。しかし1990年、エイズに発症したことにより31歳の若さでこの世を去りました。
今回のグーグルロゴは、そんなキースの作品をインスパイアしたデザインとなっており、独特なタッチで描かれた人間がロゴを形作っています。また、ロゴをクリックすることで「キース ヘリング」をキーワードとした検索結果が表示されます。
5月4日は、若くして亡くなったポップアート、ストリートアートの先駆者キース・ヘリングの誕生日でした。