乞食というと、路上などで物乞いをする人のこといいますが、中国には「東北の寛大な乞食」と呼ばれ尊敬を集める乞食がいます。この乞食は、なんと物乞いによって得たお金を全額寄付しているというのですが、いったいどういうことなのでしょうか。
「東北の寛大な乞食」として尊敬を集めているのはWang Zhiyouさん(41歳)。Wangさんは黒龍江省にある村の出身なのですが、彼は1ヶ月ごとにさまざまな町を周り物乞いをして、集まったお金を本当に助けが必要な人々のために寄付しています。
このような生活を始めたのは、彼自身の生い立ちからきています。
Wangさんは18歳のときに、その貧しさとWangさん自身の身体の弱さから両親に捨てられて、以来一人で暮らしてきました。そんな境遇から、人のために物乞いを始めたのだといいます。
過去15年間に渡って他人のために物乞いをするこの”乞食生活”を続け、これまでに4万元(約49万円)を寄付してきました。
乞食とは、本来は仏教用語で「こつじき」と読み、僧侶が行う行乞(ぎょうこつ)もしくは、托鉢のことを指します。もしかすると、彼のとっている行動こそが、本当の意味での仏教的な修行なのかもしれませんね。彼こそがまさに「キング・オブ・乞食」乞食の王様と呼ぶに相応しい人物と言えそうです。