ハーバード大学は、小さなロボットが群れを作って自律的に行動、同期、制御などを行うことができるようにする研究を進めています。その過程で開発されたこの「Kilobot」は、お互いに通信を取り合い、協調して行動できるユニークなロボットです。
これは、B級のホラー映画やSF映画にありがちな、ゾンビのようなロボット軍団が人類に襲い掛かってくるようなことも、ついつい夢想してしまうスゴイ技術です。
この小さなロボットたちは、プログラミングアルゴリズムと相互通信によって協調して行動することができます。移動には針金のような3本の足を使い、通信中には光を放ちます。
これらの技術は、ハーバード大学の工学応用科学(SEAS)で自己組織システムを研究しているグループが、2011年の6月に開発したものです。「Kilobot」の名前は、大量生産できることにちなんだものであり、すでにスイスのメーカー「K-team社」とも、技術ライセンスの契約を結んでいます。
デモンストレーション
「Kilobot」は、現在のマルチロボットシステムのよりレベルの高いアルゴリズムの開発を達成する重要なロボットとされており、これによって小型ロボットの大きさは根本的に変化するかもしれません。
用途としては、戦場での索敵や地震で倒壊した建物から生存者を発見するのに利用などが考えられます。
デモンストレーション映像では、リーダーのロボットに従って他のロボットが動いているのが確認できます。最大で29体までを、ロボット軍団として統括操作させられるそうです。
従順にリーダーに従う姿は、なんだか可愛いような、ゾンビのようで恐いような、なんとも判断し難い不思議な魅力を持ったロボットです。