ガソリンも電気も使わず空気だけで動く環境に優しい車を愛知県の「トヨタ」の系列会社の自動車部品メーカーが開発し、22日、報道関係者に公開されました。
世界初の印刷自動車など、各国でこれまでにない新しい自動車が続々と開発されています。
空気で車輪が動くことから「KU:RIN(クーリン)」と名付けられたこの自動車は、愛知県刈谷市に本社がある「豊田自動織機」の若手技術者7人が開発し、22日、大府市の工場で報道関係者に公開しました。
エンジンに相当する動力にはカーエアコンのコンプレッサーが使われています。コンプレッサーは、もともと冷媒と呼ばれるガスを圧縮する装置ですが、この車では逆に膨張させる装置として利用し、運転席の後部に積んだボンベから送り込んだ圧縮空気を膨張させ、その力を車輪に伝えるしくみで、ガソリンも電気も使わず環境に優しい車となっています。会社によりますと、コンプレッサーを使って空気で動く車は世界で初めてだということで、今月9日に記録した時速129.2kmを空気で動く自動車の最高時速として、今後ギネス記録に申請する予定だということです。
開発にあたった豊田自動織機・企画部の中内健太さんは「今のところ実用化までは考えていないが、今回の発想を楽しい車づくりに生かしたい」と話しています。
空気だけで走る自動車なんて夢があっていいですね。技術の進歩によってよりクリーンな製品が生み出されています。