1930年代からイギリス・オックスフォードにある学生会館に飾られていた絵画が、もしかすると推定1億ポンド(約130億円)のミケランジェロの最高傑作かもしれません。
今回注目されている16世紀に描かれたイエスの磔刑を題材とした作品は、ミケランジェロと同時代のルネサンス期の芸術家Marcello Venustiによるものだと考えられていました。
しかし、イタリアの学者Antonio Forcellino氏が赤外線検査を行った結果ミケランジェロ自身の作品だという結論が出たそうで、もし本物だと認定されればこの絵には史上最高額で取引されるかもしれません。
アメリカのワシントン大学でミケランジェロを専門に扱っているウィリアム・ウォレス教授は「興味深いのはAntonio Forcellino氏が本物であると信じていることだ。(なぜなら)彼は評価されている学者だからだ」と述べました。
一部の学者は、この絵の制作時期がミケランジェロの死亡時期(ミケランジェロは歳をとるごとに視力を失っていった)に近ければ近いほどMarcello Venustiの作品の可能性は高くなるといいます。
ちなみに、この絵を描いたとされていたMarcello Venustiはミケランジェロの同僚であり定期的にミケランジェロのスケッチに基づいて絵を制作していました。
今後、作品は保管のためにオックスフォードのアシュモリアン博物館に送られ、秋にはミラノとローマへ送られるそうです。