海中を漂う色鮮やかなリボンのような物体ですが、これは「ハナヒゲウツボ」という魚なんだそうです。不思議な動きを見せる奇妙な魚「ハナヒゲウツボ」が泳ぐ様子をご覧ください。
ゆらゆらと海中を漂うように泳いでいるのは、ハナヒゲウツボという魚。インド洋から西太平洋の熱帯海域に広く分布し、日本では南西諸島に分布します。
最大で全長130cmに達するし、身体は前後に細長い円筒形ですが、他のウツボ類よりも比較的細長い体型をしています。片側に2つある鼻孔のうち、前の鼻孔が管状に伸び、さらに管の先端が花びら状に開き、この様子が「ハナヒゲウツボ」という和名に由来します。また、この他にも上下の顎に細い肉質突起があり、髭のように見えます。
体色が成長と共に変化することと、雄性先熟の性転換を行うことが知られています。幼魚や未成熟魚では体色は黒色ですが、成魚になると体色が鮮やかな青色に変化し、鼻先から背鰭が黄色になります。この時までは雄ですが、さらに成長すると雌となり体の大部分が黄色となります。また、腎臓と生殖巣が肛門より後方にあり、これは他の脊椎動物には見られない特徴です。
泳いでいるときはひらひらして綺麗ですが、捕食する際は真剣なのか、一切ひらひらしていません。