まるで通信している相手がその場にいるように感じることのできる電話ロボット「テレノイド」といえば、大阪大学の石黒浩教授が開発しているロボットが有名ですが、山形大学でも同じようなコンセプトのロボットが開発されているようです。
このロボットシステム「Miniature Humanoid 2(ミニチュア・ヒューマノイド2)(MH2)」は、日本の山形大学の妻木勇一さん、小野史暁さん、佃泰輔さんらによって開発されているもの。通信している相手をアバターとして肩にのせて、まるでその場にいるかのように話すことを目指しているロボットです。
MH2は、通信相手がその場にいるかのように振舞うことができ、一緒に行動したり話したりすることができるといいます。
IEEE〔アメリカ電気電子技術者協会〕のブログに掲載された説明では
「このシステムは一見いささか奇妙に思えるかもしれない。しかし、ねらいはこうだ。たとえばどこかに旅行したときなどに、あなたは1人ではつまらない、家族や友だちと体験を共有したいと思ったとしよう。しかし友だちは(人付き合いが悪いのではなくて本当に忙しかったのだと信じたいが)来られなかった。そういうとき、友だちの代わりにMH-2を連れていけばよいのだ。友だちは家で360度没入式の3Dモニタを装着してKinectのようなモーションキャプチャー装置の前にいる。友だちはMH-2を通じてあなたが見聞きするものを共有する。その一方、あなたの肩のロボットは友だちのアバターとして友だちの動作をリアルタイムで真似し、話す。つまり友だちがあたかもその現場に居合わせるかのような体験を提供する。つまりこの肩乗り友だちといっしょにどこへでも出かけることができるからもう寂しい思いをすることはないというのだ。21世紀へようこそ!」(引用ここまで)
とされています。
通信している相手が、その場にいるように感じられれば、それは最高の移動手段と言ってもいいかもしれませんね。「テレノイド」の研究は、世界でも日本が一歩リードしているようです。