フリースタイルスキーのワールドカップ(W杯)は10日、スイスのグリンデルワルトでスキークロス第10戦の決勝トーナメントを行いましたが、男子1回戦でカナダ人のニック・ゾリチッチ選手(29歳)がゴール直前のジャンプ台で転倒し、安全ネットに激突して死亡しました。
ゾリチッチ選手は、ゴール前、最後のジャンプ台からのジャンプでバランスを崩しコースから大きく外れてしまいます。そして、そのまま安全ネットに直撃し、大の字になったまま動かなくなってしまいました。
事故後、すぐに救急チームが駆けつけ応急処置を行ったのち病院に運ばれましたが、頭部に重傷を負い深刻な神経への外傷によって搬送先の病院で死亡しました。
ゾリチッチ選手は、W杯では3年以上の経験があり、昨年の世界選手権では8位に入るほどの活躍を見せていました。
この事故を受けて国際スキー連盟(FIS)は、この日のレースと11日の最終戦の中止を発表しました。
カナダのスキー選手による転倒事故死は今年に入って2回目で、フリースタイルスキー女子ハーフパイプのサラ・バーク選手(当時29歳)が1月、アメリカ・ユタ州で練習中に転倒して死亡していました。
安全のための安全ネットのはずが、安全ネットによって死んでしまうなんて笑うに笑えません。詳しい死因は分かりませんが、安全ネットのさらなる改良が必要なようですね。