マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究者チームが、1秒あたり1兆フレームという驚異的な高速度撮影が可能なカメラを開発しました。このカメラを用いれば、光の波が進む様子をとらえることができます。
1兆秒といえば31,688年を超え、このカメラで1秒間撮影したシーンを30fpsの速度で再生した場合、見るのに1,000年以上かかることになるといいます。その想像を絶する脅威の映像をご覧ください。
MITの装置(設計はラメシュ・ラスカー博士とそのチーム)が行っているのは、「フェムト秒(1000兆分の1秒)のレーザー照明と、ピコ秒(1兆分の1秒)精度の検出器、いくつかの数学的再構成技術」を使い、場面に照明を当て、レーザー光のパルスをとらえるというものです。そして、複数の鏡を用いてカメラの視野を動かしています。
撮影時間は1秒にも達しておらず、掲載した動画の長さは480フレームで、時間にしてわずか1.71ピコ秒という一瞬を見せてくれます。
映像では、波のように広がり、リンゴやペットボトルを照らして通過する光の様子が映し出されています。
途方もない量の情報を一瞬にして集めてしまうことができるこのカメラ。今後、さらなる技術革新によって改良されることを想像すると、恐ろしさすら覚えますね。