薬物には、合成麻薬「クロコダイル」のように人間の身体を溶かしてしまうほどのものもあれば、その効能から医薬品として扱われるものもあります。しかし、その副作用から幻覚など脳に障害を引き起こすこともあります。
アーティストのブライアン・ルイス・サンダース氏は、薬物の影響によって描写される自画像がどのように変化するのかを実験するために、自らさまざま薬物を摂取して自画像を描きました。無気力になるなど軽度の脳損傷を受けながらも続けられた実験によって、彼が描いた自画像をご覧ください。
(左)コカイン:0.5グラム
(右)シロシビン茸:2キャップ1セット
(左)(右)商品名「Valium I.V.」ジアゼパム:使用量不明
ジアゼパムは、ベンゾジアゼピン系抗不安薬、抗けいれん薬、鎮静薬です。
(左)亜酸化窒素
(右)亜酸化窒素/「Valium I.V.」ジアゼパム
亜酸化窒素は、吸入すると顔が笑ったように引きつることから笑気ガスとも呼ばれています。また、酔ったような感覚となり、麻酔効果もあります。
(左)ハシシュ(大麻樹脂)
(右)マリファナ(乾燥大麻)
※ツイッターなんかで、「大麻とマリファナを、ナゼ分けているの?」とご指摘があったので訂正しました。正確には左のハシシュ(大麻樹脂)は、花穂や葉から取れる樹液を圧縮して固形状の樹脂にした大麻加工品です。そして右のマリファナ(乾燥大麻)は、花穂や葉を乾燥させた大麻加工品です。特に今回使用されたマリファナ(乾燥大麻)は、大麻の葉をリーフ、花穂をバッズ、無受精の雌花の花穂をシンセミア(種無し)の中でも、花穂(バッズ)を使ったものです。
ご指摘ありがとうございました。
(左)ピー・シー・ピー「PCP」=フェンサイクリディン
(右)商品名「ジラウジッド」麻薬性鎮痛薬:4ミリグラム
(左)ニガヨモギダケ
(右)咳止めシロップ:2本
ニガヨモギダケはマジックマッシュルームの一種だそうです。咳止めシロップには、アルコールとコデインが入っているため多量に飲むと麻薬効果があります。
(左)クリスタル・メス
(右)モルヒネ
クリスタル・メスはメタンフェタミンの俗称であり、一般的には覚せい剤として知られています。
いかがだったでしょうか?薬物の影響によって認識能力に明らかな変化が起こっていることがよく分かります。無茶な実験と言えますが、医学的にもかなり貴重な資料となりえるものだといえます。
ミュージシャンが、薬物を摂取することで楽曲を作るなんて話はよく聞きますが、この絵を見ているとその意味が分かってきますね。
マジックマッシュルームの一種なのはニガヨモギじゃなくてシロシビン茸の方だと思う。