水族館などで見かけることのあるシャチを用いたショーなどのパフォーマンスですが、ときに恐ろしい事故に発展することがあります。
2006年にアメリカ・フロリダ州オーランドのマリンパーク「シーワールド」で行われたシャチショーの最中に、トレーナーの男性がシャチに足を噛まれて水の中を引きずり回される様子をとらえた映像が公開されました。
映像では、男性トレーナーが足をシャチの「カサタカ」に噛まれた状態で、プールの中に引きずりこまれる様子が確認できます。
この映像は、「シーワールド」で2010年2月24日にシャチに攻撃された女性トレーナー(40歳)が死亡する事故が発生し、その事故の責任を運営会社に示すため裁判で公開されました。
女性トレーナーを殺したシャチは先住民チヌーク族の言葉で「ともだち」という意味の「ティリクム」という名前で、そのショーはシーワールドで人気を集めていました。
米動物愛護団体「全米人道協会」によると、ティリクムは過去にも事件を起こしたことがあり、1991年にはカナダのブリティッシュコロンビア州のマリンパーク、シーランドで非常勤トレーナーを溺死させていました。また、カナダからシーワールドに移された後の1999年に、閉園後に園内にいたとみられる男性の死体が見つかった件もティリクムが原因だとされています。
さらにシーワールドでは、禁じられてる危険行為のシャチとのキスが行われていたことが確認されており問題視されています。
この映像を見ればシャチの恐ろしさが分かりますね。それにしても、これまでに何人も殺しているシャチをそのまま使っていたシーワールドの管理体制も問われそうです。