雪崩用エアバッグが開発されるなど、幅広い範囲で利用されつつあるエアバッグ。今回ご紹介するのは、事故から頭を守ってくれる自転車用のエアバッグです。煩わしくてカッコ悪いヘルメットとは一線を画すスタイリッシュでハイセンスな自転車用エアバックをご覧ください。
このエアバッグは、スウェーデンのLundig大学でデザインを学ぶ大学生アンナ・ハウプト(Anna Haupt)さんとテレーズ・アルスティン(Terese Alstin)さんがデザインしたもの。衝撃を受けてから0.1秒でエアバッグが開き、着用者の首から頭にかけてを一瞬にして保護してくれます。素材は防水ナイロンで、アスファルトや自動車へ頭が激突しても衝撃を最小限にとどめます。
スウェーデンでは、自転車に乗る15歳以下にヘルメットの着用を法律で義務付けていますが、年齢制限を大人にまで引き上げる可能性が議論されていました。
大人のヘルメット着用にはデザインなどの面から反発が予想されますが、このエアバッグならデザイン的にも許容されるかもしれません。
機能については、スウェーデン国立道路交通研究所が行った実験映像からも分かるように、事故を起こしてもエアバッグが作動するため頭を完全に保護しています。さらにヘルメットでは守りきれない首に関しても、エアバッグが完全に覆っていることが確認できます。
現在は、デザイン性からヘルメットを被りたがらない若者へ向けて、フェイクの毛皮、皮などのエアバッグの開発も進められ、カラーバリエーションを増やす試みもされています。また昨年のストックホルムファッションショーでもエアバッグが発表されました。
自転車だけでなくバイクなどヘルメットが必要とされる乗り物に関してもいいかもしれませんね。普段は首部分に収納されているため着用する抵抗感も軽減され、着用率の向上も期待できそうです。