絶好調のアメリカIT企業の巨人アップルが、歴史上で最も価値のある会社となりました。
20日、アップルの株価が664.74ドルまで上昇し、上場来高値を更新しました。アップルの時価総額は6230億ドル(約49兆5000億円)となり、これまでの世界最高を記録しました。アップルの20日の終値は665.15ドルとなっています。
企業の時価総額としては、マイクロソフトが1999年12月30日に記録した6189億ドルが最高記録でしたが、アップルがこれを超えました。
9月にスマートフォン「iPhone」の新機種が発売されるとの見通しや、タブレット端末「iPad」の小型版、高機能の新型テレビなどへの期待が、アップルの株価を押し上げています。
90年代後半のアップルは、マイクロソフトとの競争に敗れ、苦境に立たされていました。時価総額は2004年に100億ドル、3年前でも1000億ドルにすぎませんでした。しかし2007年以来快進撃を続け、今ではiPhone事業だけでマイクロソフトの収益を超えるほどに成長しました。
売上高は今年中にテクノロジー業界の世界トップに立つ見通し。2011年10~12月期の純利益は130億ドルと、米エネルギー大手エクソンモービルが2008年秋に樹立した148億ドルの史上最高記録に迫りました。株価は今年に入って64%も上昇しています。
ただし、インフレ率を考慮した修正値をみると、マイクロソフトが記録した時価総額の最高は8510億ドル相当。このレベルに達するには、アップルの株価が908ドルまで上昇する必要があります。
スティーブ・ジョブズ氏の死後も急成長を続けるアップル、果たしてどこまで巨大な企業となるのでしょうか。